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超回復理論とフィットネス疲労理論

皆さんこんにちは!

今回は、トレーニングしていたら聞いたことのある言葉

「超回復」について書きたいと思います。

*今回の記事に関しては、アスリート向けの文献を参考にしておりますので、ご理解のほどよろしくお願い致します。

 

「超回復理論」

超回復理論とは生理学者のHans Selye によって提唱された汎適応性症候群(GAS)に基づく理論で、この 「GAS」は体が外的刺激(ストレッサー)を受けた際に体がホメオスタシスを維持するためにどのように反応するのかをトレーニングに応用したものです。どのように体が反応するのかが次の3つの段階に分けて説明されています。

 

  • 警告反応期

ストレッサーを受けた直後で体がそのストレッサーに対して抵抗する準備ができていない状態。

  • 抵抗期

ストレッサーに対して体が抵抗する為、生理的現象が起こりストレッサーとストレス耐性が拮抗している状態。

  • 疲弊期

ストレッサーが強すぎたり長すぎたりして、体が抵抗できなくなり最終的に死に至る。

 

トレーニング直後は疲労や筋肉のダメージによりコンディションは一時的に低下し、その後時間が経つにつれてコンディションが回復しトレーニング前のレベルまで戻り、さらに時間が経つとトレーニングレベルを越えてより高いレベルに到達し、さらに時間が経過すると超回復効果が消滅しコンディションがトレーニング前のレベルに再び戻る。

 

図でまとめるとこのようになります。

超回復理論で考えると、この「超回復」という現象が起こっているタイミングで、次のトレーニングを行うことが非常に重要です。これを繰り返すことで、どんどんコンディションが向上します。

 

・一方トレーニング とトレーニング間のインターバルが短すぎると?・

前回のトレーニングの疲労が抜けきらないままトレーニングを行う為、疲労が積み重なりコンディションが低下する。

*オーバーユースが故障の原因となり、長期離脱になる可能性もある為、十分に注意する必要がある。

 

・一方トレーニング とトレーニング間のインターバルが長すぎると?・

逆に、トレーニング間のインターバルが長すぎる場合は、「超回復」の状態が消えコンディションがトレーニング前の状態に戻ってしまします。つまりコンディションが段階的に向上することは無く、せっかく一生懸命トレーニングをしても、コンディションが一向に変わらないままということになります。

 

以上が超回復理論のまとめになります。

この超回復理論は、超回復のタイミングと負荷のコントロールが難しいので、特に大事な試合前に「追い込み」などのトレーニングには注意が必要であると考えます。

 

参考文献

河森 直紀,『競技力向上のためのウエイトトレーニングの考え方』,有限会社ナップ,2020,第1版-第1刷,p73~78